こないだは感想だけ書いたので、今日はタイトルについて。
原題は "The Fault In Our Stars" はなので、直訳すると「運命(星)の罪」になるので、邦題は「星のせい」でないと一見逆の意味になってしまいますね。
このタイトルはジュリアス・シーザーの第1幕第2場でカエサルがブルータスに対して言うセリフの引用です。
The fault, dear Brutus, is not in our stars,
But in ourselves, that we are underlings.
But in ourselves, that we are underlings.
「その失敗は運命(星)のせいではなく、我々自身のせいだ」という意味になる有名なセリフです。
星が運命をつかさどることはイメージしやすいはずです。
原作の小説のタイトルについてもいろいろな解釈がされているようですが、
このタイトルが意味するところは「2人がガンになったのは、自分たちのせいではなく、星のせい」ということでしょう。
小説の邦題は『さよならを待つふたりのために』 なので、この引用の意味は完全に消えているんですが、
映画の邦題は「きっと、」に込められた意味が強く、そのあとに「星のせいじゃない」と続けても、最終的な意味は「星のせい」ということになります。
僕もタイトルが発表されたときは不思議に思ってましたが、
映画を観終わって納得できました。
原題と邦題の差はよく議論の的になりますが、今回は原題の意味を殺さず、絶妙につけられていると思います。
『ゼロ・グラビティ』(原題:Gravity)や『ダークナイト・ライジング』(原題:The Dark Knight Rises)などは最悪ですが、じっくり考えると勉強になるので教材にはもってこいです。気になったらいろいろ調べてみると面白いですよ。
シェイクスピアの引用で言えば世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 (講談社パワー・イングリッシュ)
『きっと、星のせいじゃない』も小説版の方があらすじで言及されていたり、映画の中の用例が多く紹介されているので、とても楽しく読めました。
実際の会話でどう使えばいいかも簡単に書いてあるので、ぜひチェックしてみてください。
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