2014年3月26日水曜日

【人材募集】



①データ入力

内容:入試問題のデータの入力、整理

給料:入力は歩合制、整理は時給制

条件:タイピングが得意、仕事が丁寧、打ち合わせ時に博多に来れる方

基本的に自宅での作業、好きな時間に作業していただいて構いません。
実際に会って打ち合わせを行うのは年に数回あるかないかです。

だいたいメールか電話で連絡します。
 


②データ収集、作成

内容:入試問題やその他英語関連のデータ収集と作成、和訳など

給料:時給制

条件:週1で博多に来れる方、英語に関心がある方

自分の勉強にもなると思うので、英語を教える仕事を目指している大学生にオススメです。
英語力にしたがって仕事を任せるので、初級者でも構いません。

興味がある方は以下の内容を記入して、

facebook,twitterなどでメッセージかメールをください。

・名前

・所属(大学)
・年齢
・志望理由(簡単なもので大丈夫です)
・電話番号(任意)
・アドレス(任意)

大学生は興味がありそうな友達にも知らせていただけると助かります。

2014年3月19日水曜日

映画で学ぶ社会問題 〜奴隷制について〜

入試のテーマとしても多く出題されるので、奴隷制について簡単にまとめておきます。

■アメリカにおける奴隷問題の始まり

奴隷制の歴史は古いですが、アメリカで黒人奴隷が多く使役されたのは、綿工業の発達がきっかけでした。

1793年にイーライ・ホイットニーが綿の繊維から種を除去する機械を発明し、それが普及したことで、アメリカ南部が、イギリスの綿工業の原料の供給地としての発達していきます。

綿を採取するために大量の労働力が必要になったため、黒人奴隷を使った大規模なプランテーションが行われることになります。

人間を家畜のように扱うアメリカ南部の人々を、北部の人々は強く批判し、南部と北部の対立が強まっていきました。

■奴隷解放運動

1830年代になると、奴隷廃止運動が活発化していきました。

白人、黒人ともに、北部の人々が中心となって撤廃運動が行われました。

奴隷制を強く世間に意識させるきっかけとなったのが、1852年に出版された『アンクル・トムの小屋』という小説で、後に南北戦争が起こるきっかけにもなりました。



1859年には奴隷解放運動家であるジョン・ブラウンが蜂起しましたが、失敗に終わり、処刑されました。

ジョン・ブラウンを讃えるために作られた「リパブリック讃歌」という歌がありますが、これは今ではヨドバシカメラの歌に使われ、本来の歌の意図は完全に無視されています。
(歌詞は Wikipediaに載っています。)


■南北戦争


1861年にリンカーンが合衆国大統領に就任したことで、奴隷制を維持しようとする南部と、それを嫌悪する北部が完全に分断します。

奴隷制を撤廃しようとするリンカーンに反発し、1861年の2月に南部でアメリカ連合国が結成され、 4月に北部側の要塞を攻撃したことで南北戦争が始まりました。

■奴隷解放宣言

南部で生産される綿花はイギリスやフランスに輸出されていたため、 これらの国が南北戦争に介入する危険性が高まりました。

ここで戦争の目的を明示するために発表されたのが、1863年の奴隷解放宣言で、これにより、イギリス・フランスの介入を防ぐことができました。

その後、南北戦争は7月のゲティスバーグの戦いを経て終結します。

リンカーンの活動の流れはスティーブン・スピルバーグ監督の『リンカーン』(2012)で描かれているので、是非観てみてください。




■その後

奴隷解放宣言が発表された後も、黒人差別の問題は根強く残ることになりました。

その一つがジム・クロウ法で、黒人を含む有色人種が白人と同じ公共施設を使用することを禁止する悪法です。

病院やバス、レストラン、学校などが白人用と黒人用に分けられることになりました。

1960年代の公民権運動を背景とする映画『ヘルプ〜心が繋ぐストーリー〜』の中でも、黒人メイド専用のトイレを作るシーンが印象的に描かれています。


 

『それでも夜は明ける』、間違いなく、観ておくべき傑作



●基本情報

舞台は1800年代のアメリカ。バイオリニストとして暮らす自由黒人が、ある日奴隷として売り飛ばされ、12年の奴隷生活を強いられた、実話に基づく作品。

●感想

黒人の奴隷制度のことは、たしか中学の社会でも出てくるので、なんとなく知っている人は多いはずです。

しかし、その実体は?

奴隷制度や差別は大学入試のテーマにもなるので、ある程度は調べて知っているつもりでいましたが、この映画を観て、まだまだ何も知らなかったと、恥ずかしさを感じました。

鎖に繋がれ、ムチを打たれ、簡単に殺される。

最近の奴隷制度を描いた作品、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2013)を観た時もかなりの衝撃を受けましたが、こちらはタランティーノ監督の作品なので、痛快で、カッコ良い部分が際立っていたように思います。(もちろんいい意味で。)

『それでも夜は明ける』は 、『ジャンゴ 繋がれざる者』とは比べ物にならないほど悲しいです。

予告やレビューを観ていると、「希望」を感じるような作品であるように紹介されていますが、僕は、「力強さ」は感じましたが「希望」は全く感じませんでした。

ネタバレになるので、史実にしか触れませんが、原作を書いたソロモン・ノーサップはその後の裁判でも敗訴していますし、どこで、どうやって死んだかも分かっていないんです。

重く、突き刺さるテーマであり、見るのがつらいシーンもたくさんありますが、過去の悲しい事実をよりリアルに感じるため、観ておくべき作品だと思いました。