『Vフォー・ヴェンデッタ』に捧ぐ連続更新、最終夜!
今日は説明がなければ分かりづらい3つの表現を紹介します。
① Johnny-on-the-spot (24:43)
② The Ghost of Christmas Past (34:44)
③ Penny for the Guy (1:52:26)
ではまず一つ目、
① Johnny-on-the-spot
これは特に由来は無いんですがジーニアス英和大辞典では「待ってましたとばかり駆けつける人,機転のきく人」との説明があります。
Johnnyは一般的な男性を指し、on the spotで「今まさに話題となっている場所にいる」といった感じです。
観光スポットと言ったりするので、spotの場所の意味は問題無いでしょう。
テレビ局を占拠したときに、追いついた刑事に対して言うセリフで使われています。
どちらもVのセリフですが、英語をきいてみると。
"I must say that I am rather astonished by the response time of London's finest."
"I hadn't expected you to be quite so Johnny-on-the-spot."
となっています。
1文目は問題ありませんが、2文目は直訳すると、
「君たちがそんなに機転がきく(速く駆けつけることができる)とは思ってなかったよ」
となりますね。
字幕と全然違います。
② The Ghost of Christmas Past
これはVがプロセロを殺害するシーンで言うセリフです。
Vとの会話で「お前はあのときの...」といった感じにプロセロがVの正体に気づきます。
それに対してVが言うセリフが
"The Ghost of Christmas Past."
です。
字幕はこんな感じ。
まあ、問題なさそうですが、英語が聞き取れると、「ん?クリスマス?」ってなりますよね。
これはチャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」に登場する3人の亡霊の一人ですね。
小説には過去、現在、未来のクリスマスの亡霊が登場しますが、
文学好きなVは、ただ「過去からの亡霊」と言うのでなく、
「クリスマス・キャロル」のキャラクターを引用しているのでした。
③ Penny for the Guy
最後のPenny for the GuyのGuyはガイ・フォークスのガイですね。
今ではナイスガイやタフガイの由来になっています。
このセリフはクリーディーと最後に対面するときに、暗闇の中にまぎれたVが言うセリフです。
「やつはどこだ」とクリーディーとフィンガーマンが探していると...
と言って登場するんですね。
...
Pennyは「お金」です。
the Guyは「ガイ・フォークス」のことです。
「ここにいる」じゃ意味がわかりませんよね。
実はこれはハロウィンのトリック・オア・トリートのようなもので、
イベント中の決まり文句なんです。
11月5日は「ガイ・フォークス・デイ」とされ、1605年のガイ・フォークス一味による火薬陰謀事件が未然に防がれたことを祝って祝日となっています。
イギリスの一部の地域ではガイ・フォークスの人形を引き回し、火をつけるお祭りが行われます。
このときに子ども達が花火を買うお金をねだって言う決まり文句が
"Penny for the Guy."
なんです。
クリーディーとの契約で、Vはこれから火あぶりになる(銃で乱射される)ことを覚悟しているため、こういうセリフにしたのでしょう。
ちなみに、ガイ・フォークスを英雄視する地域もあるそうです。
どちらかと言えば僕はそっちの視点で見たいので、
11月5日を『V』のためにささやかに花火で祝います。
水面下では去年から動いてますので、いつの日か花火師を雇って大々的にやってやります。
(10万円くらいからできるみたいですし)
みんなで仮面をつけて、マントを羽織って、花火を楽しむ。
ハロウィンくらい日本に浸透させられたらおもしろいだろうなあ、と妄想中です...
...さて、今年はこれで終わりです。
連続更新はまた来年ですね...!
僕は11月5日をシンボルにして、英語教育会に革命を起こすために活動を続けます...
細かい質問はいつでも受け付けますのでTwitter、Facebook、メール、コメント、なんでもいいのでご連絡ください。
では!
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一度公開してしまいましたが、追記を。。
2014年のこの時期に全年齢(社会人、大学生、高校生)向けにセミナーを開こうと思います。
内容は完全に妄想段階ですが
「映画を使って英語・英文化を学ぶ方法」と
「『Vフォー・ヴェンデッタ』に学ぶ革命を起こす方法」なんてのもおもしろそうです。
完全無料なので、僕の地元の福岡で行うつもりです。
『Vフォー・ヴェンデッタ』が中心になるので参加してくださる方は絶対に観ておいてくださいね!
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2014年のセミナーは無料でするつもりでしたが、著作権関係にうまく都合がつくことになったので、テキスト代はいただくことにしました。
よろしくお願い致します。
(追記:2014/10/9)
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