2013年2月13日水曜日

「レ・ミゼラブル」 home 〜心が帰る場所〜

トム・フーバー監督の「レ・ミゼラブル」観ました。

「英国王のスピーチ」がすごく好きだったので、絶対劇場で観たかった映画です。

ブルーレイ出るのが待ち遠しい!








今回は劇中でジャン・バルジャンが歌う曲に登場する、

homeという単語について考えましょう。





homeという単語を聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?


まずは、同じ「家」という意味を持つhouseという単語と比較すると分かりやすくなります。


houseは建物としての家、つまり「家屋」です。

建物であれば広く使われるので、

ハウスワインはお店という建物で扱うワインですし、

上院、下院などの議会もupper house, lower houseというように、

houseは人が住む場所でなくても、建物であれば使うことができます。

houseは具体的な建物を示してるんですね。


homeはその逆で、抽象的なイメージが意識されます。

go homeで「家に帰る」と言うときは、

物理的に帰るというよりも、

心が一番安心できる場所に帰るという意識がはたらいています。

at homeという表現も、「くつろいで」という意味になりますが、

homeが「心が帰る場所」=「一番安心できる場所」だと考えると、

理解しやすいと思います。


*ここから軽くネタバレあります


① Bring him home

映画「レ・ミゼラブル」の中でhomeが登場するシーンは、

主人公ジャン・バルジャンの娘、コゼットが

革命に参加する若者マリウスと愛を誓った後、

その事実を知ったジャン・バルジャンが祈りを捧げるシーンです。

曲のタイトルはBring him home。




直訳すれば、「彼をhomeに帰して」ですね。


ここでのhimは革命で死ぬ可能性があるマリウスです。

では、このときのhomeは何のことなんでしょうか。



この場合はマリウスにとってのhomeです。


マリウスにとってのhomeとは、

愛を誓い合ったコゼットのことでしょう。


つまり、homeがちゃんと心が帰る場所という意味で使われていますね。

コゼットの父親であるジャン・バルジャンは、複雑に感じながらも

マリウスを娘のもとに還すため、祈りを捧げ、行動に移していきます。

 


② Epilogue





実際にはこの曲の前に言うセリフなんですが、

ジャン・バルジャンのセリフにhomeが登場しています。

Bring me homeというセリフです。


コゼットの元を去ったジャン・バルジャンが最期を迎えるシーンです。

ここでのhomeはどんな意味で使われているでしょうか。


答えはまだ言わないので考えてみてくださいね。


つづく。





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