以前USTREAMで行っていた番組の「PHOTOGLISH」のような、
映画のワンシーンを使って英語を学ぼうってのを、ちょくちょく出していこうと思います。
Twitterで予告したとおり、今回使用する映画は「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン」です。
シリーズの最新作なので、「週末までに見といてください(=シリーズ4作全部見といてください)」って言ったのがけっこうなムチャぶりでした。笑
*「トワイライト」シリーズについて
原作はアメリカのティーン向け小説。
アメリカでは「ハリー・ポッター」に次ぐ大ベストセラーだそうです。
Wikipediaには10代の少女を中心に絶大な人気を誇る、とか書いてあります。
日本ではそうでもない印象ですけど、どうでしょうか。
公開された作品は
第1作 2008年公開「トワイライト〜初恋〜」
第2作 2009年公開「ニュームーン/トワイライト・サーガ」
第3作 2010年公開「エクリプス/トワイライト・サーガ」
第4作 2011年公開「トワイライト・サーガ/ブレイキングドーン part1」
今回使うのが第4作で、次回の第5作が最終話ですね。今年の12月公開です。楽しみ。
ここからはネタバレがあるので敏感な方は読まないでください
*あらすじ (ザックリ書くので気になる方はwikipediaへ)
アメリカの田舎町に引っ越してきたイザベラと、そこで出会ったヴァンパイアのエドワードとの恋の物語。
ジェイコブというオオカミ男の登場により、人間・ヴァンパイア・オオカミ男の三角関係が勃発します。
第4作目の「ブレイキング・ドーン」では、この三角関係に打ち勝ったエドワードが、とうとうイザベラと結婚します。
今回使用するワンシーンは結婚式に、遅れながらも顔を出してくれたジェイコブに対してエドワードが言うセリフです。
(奥にいるのがエドワード、手前の後ろ姿がジェイコブです。)
"This is kind of you."
Thisは「ジェイコブが結婚式に駆けつけてくれたこと」を指し、
kindは「優しい」ってことですね。
-->
エドワードは、イザベラがジェイコブのことをすごく好きなことが分かっているので、
「イザベラのために来てくれてありがとう」
「いろいろあったけど式に来てくれるなんて君はいいやつだな」
という意味でこのセリフを言っています。
ここで使われているofは「人の性質を表すof」です。
高校英文法では前置詞forと区別して、
「人の性質を表す形容詞(ここではkind)が来たときはofを使う」
と、教えられます。
大学入試問題だと
(1) It is natural ( ) babies to cry when they are hungry.
1. some 2. that 3. for 4. of
桜美林大
(2) It was careless ( ) you to forget your homework.
1. for 2. of 3. with 4. to
慶應大
といった感じで出題されます。
*解説
(1)
不定詞が意味上の主語をとる場合は、
to cry when they are hungry「お腹がすいた時に泣くこと」
がbabies「赤ん坊」にとってnatural「自然なことだ」とするので、
「〜にとって」と訳す《3. for》 を選ぶのが正解です。
(今回forの話は置いときます。そのうち詳しく。)
(2)
careless「不注意な」が人の性質を表すのでkindの場合と同様、
《2. of》を選ぶと正解です。
「宿題を忘れるなんて君は不注意だ」ってことですね。
*ofの意味
ofにはいくつか意味がありますが、1つの意味としては、
one of the cats「(複数いる)猫の中の1匹」のように集合の中の「部分」を表します。
A of B 「Bの中のA」が基本です。
では何故 ofが人の性質を表すようになったでしょうか。
ofはつながりの強い「部分」 なので、何かの一部であることを表しています。
つまり、人について考えると、kind「やさしい」という性質も
人の一部だと考えることができるんですね。
性質も人の一部だから「部分」のofを使ってるんです。
これを裏付けるのが、エドワードの"This is kind of you."というセリフに対してジェイコブが言った次の表現。
"Kind is my middle name."
直訳すると「Kindは俺のミドルネームだ」
ミドルネームは生まれた時につけられた名前の一部になります。
もちろん本当にKindがミドルネームの人なんていないので、
「自分の名前を呼ばれるのと同じくらい、しょっちゅうkindって言われてるよ」
→「よく言われるよ」
といった感じですね。
ジェイコブはフルネームがJacob Blackですが、
Kindという性質を自分の「一部」として捉えていることが実感できるセリフでした。
一歩間違えると「何コイツ」な表現ですが、すごくかっこいい表現でマネしたくなります。
"kind of you"って言われた瞬間、このセリフでバシッと決めてやりたいですね。
*余談
モリッシーの曲に"Action Is My Middle Name"って曲があるので、ジェイコブもそこからとってるのかもしれないですね。
ジェイコブはいちいちかっこつけるので、キザなセリフに注目して映画を見てみるとおもしろいと思います。
(こういうかっこつけるキャラが何気に好みです)
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