2012年7月30日月曜日

Jack Whiteという人 その②


 “事前に何もかも決めていると何も生まれない”


The White Stripesのコンセプトを一言でいうと「制約」でしょう。

音楽をつくりだすときにいくつもの制約を設定し、創造性を生み出しています。

例えば、レコーディングをする際、4、5日間という短い期間でスタジオをおさえ、その期間内にアルバムをつくります。

強制的に時間という制約をつくることで、クリエイティビティを生み出します。

ギターも10年間同じもの使い、チューニングの甘さで演奏を難しくしたり、ピックを落としてもステージの後ろまで取りに行かなければならないようにしています。(普通はマイクスタンドにくっつけてすぐ取れるようにしてますよね。)

赤と白と黒しか着ないのも制約の一つ。

セットリスト(ライブの時に曲を演奏する順番)も事前に決めておくことはしません。


いくつもの制約を決めることで、

ライブに緊張感を持たせ、一つ一つのショーを魅力的なものにしています。



ミュージシャンってきくと、好きな時に起きて、好きな時に酒を飲み、好きな時に音楽をつくって、 好きな時に歌って、好きなように暮らしている人を想像すると思います。

中にはそういう人もいるでしょうが、そうじゃないんだなと。



Jack Whiteいわく、

「目が覚めたら突然雲が切れて、光がさして曲が書けることは少ない。努力が必要なことが多いんだ。」

とのこと。



成功を収めたミュージシャンは確実に努力しています。



The White Stripes / Icky Thump



ピックをステージの後ろまで取りに行き、複数の楽器を同時に演奏しています。

自分に厳しくすることで、創造力を高めている点も見習いたい点の一つです。

Jack Whiteという人 その①

音楽が好きな方はご存知だと思いますが、

今週末はフジロックでしたね。

僕はスケジュールの都合上行けなくて、悶々としながら福岡にいました。



どうもモヤモヤしてしょうがないので、見たくてみたくてしょうがなかった、Jack Whiteという人について書こうと思います。





The White Stripes














Jack Whiteがギター、ボーカルをつとめたThe White Stripes。

残念ながら去年解散してしまいましたが、一番好きなバンドです。

初めて聞いたのは高校生のときだったんですが、

ギターとドラムだけでこれほどの音楽をつくれるのかと衝撃を受け、聞けば聞くほど彼らが作る音楽にのめり込んで行きました。

音楽性としては、カントリー、ブルース、ロックを基調としていて、

We Are Going To Be Friendsのような美しい情景を描いた曲もあれば、

以前紹介したBlack Mathのような激しい嘆きのような曲もあります。
(以前の記事→Black Math


We Are Going To Be Friends




この曲の魅力はなんといっても歌詞の美しさでしょうね。

下に載せておきます。

Fall is here,hear the yell
back to school,ring the bell
brand new shoes,walking blues
climb the fence,books and pens
I can tell that we're going to be friends

Walk with me,Suzy Lee
through the park and by the tree
we will rest upon the ground
and look at all the bugs we found
then safely walk to school
without a sound

Well here we are,no one else
we walked to school all by ourselves
there's dirt on our uniforms
from chasing all the ants and worms
we clean up and now its time to learn

Numbers,letters,learn to spell
nouns,and books,and show and tell
at playtime we will throw the ball
back to class,through the hall
teacher marks our height
against the wall

And we don't notice any time pass
we don't notice anything
we sit side by side in every class
teacher thinks that I sound funny
but she likes the way you sing

Tonight I'll dream while I'm in bed
when silly thoughts go through my head
about the bugs and alphbet
and when I wake tommorow I'll bet
that you and I will walk together again
cause I can tell that we're going to be friends






次回、バンドのコンセプトに触れていきます。


2012年7月19日木曜日

宇宙人ポール

映画「宇宙人ポール」をみました。


〜あらすじ〜
こんな感じのSFオタクの2人組が,偶然出会った宇宙人を手助けするお話。







〜主人公と宇宙人ポールのファーストコンタクトのシーン〜


SFオタクな主人公に助けを求める宇宙人,ポール。

助けを求められた主人公はうだうだ言って迷ってます。

そこで,ポールのこのセリフ。








 「たまには冒険も必要だろ?」





(roll the diceは「サイコロを振る」→「賭けにでる」という意味。)


こんなこと言われて,助けなかったら男が廃りますよね。


宇宙人ポール,いい映画です。(もうDVDも出てるので是非。)


たぶんイケメンってこういうこと。




2012年7月14日土曜日

ground (解説編)

前回の福大の問題の解説です。

けっこうヘトヘトですが頑張って書くので是非、お付き合いください。。



まずは、英文を。

   There are many different types of place to eat. One important question is who uses different places and how often they go. People behave differently, depending on their social and cultural characteristics. It is true that there are practical restrictions encouraging or restricting the opportunity to eat out. Caring for young children can be a restriction, making it difficult to get out in the evening. In contrast, for people living alone, there are little grounds for devoting the effort to cook an elaborate meal just for one.




動名詞が主語になってたり、分詞構文も出て来てたり、なかなか良い問題だなあと思うんですが、
今日はとにかくgroundです。




twitter, facebookでgroundのイメージを聞いたところ、




まず、「地面、校庭、土、野球」


まさにグラウンド。
(写真載せる必要もないですが一応...)















これが日本人のもつイメージですね。







そして、「底になるもの・基準・基盤」


















靴の....





「底」です。




今回のground(グラウンド)は
キノコ:mushroomと違って、英語がそのまま日本語になっているせいか、
かなり英語らしいイメージで答えていただけました。

僕が感覚的に持っているgroundのイメージも「底」に近いです。



今回の英文中ではこの「底」のイメージが 

「理由」という意味に発展しています。




では、なぜ「底」が「理由」になるのでしょうか。

今回はネイティブに確認とったりしてないので、自由に考えてみます。



①「理由=場所」という概念。

数学や科学の証明では、論理構成をしていく際に、「ここで」という言葉を使います。
 (数学を勉強したことがある方なら覚えがあるはず...)

数学は日本に入る前に、西欧諸国で発達したものなので「ここで」という言葉を使うのは、英語的であると言ってもいいはずです。

(数学:古くは紀元前500年ごろの古代ギリシャにさかのぼります。ピタゴラスって有名ですよね。このころ日本は縄文・弥生時代なので、日本人が土偶とか竪穴式住居とかつくってたころに西欧では数学や哲学が発展していたわけです。)←合ってるか不安

実際に、wikipediaで拾った証明では日本語の「ここで」に相当する"where"が使われています。 7行目にwhereがありますね。



(研究室に引用したい教科書を置いてきてしまったのでやむを得ずwikipediaです。ご了承ください。火曜くらいに追記で教科書の写真載せます。)


つまり、「底=理由」となるのも、 「底」「何かの深い部分・場所」を意味しているからではないかと思うわけです。


底→物事の根底にあるもの→理由・根拠
といった感じです。

英語圏やヨーロッパの方々は、論理構成をする際に頭の中に「開けた場所」のようなものを想像してるのではないのかなと。

他にも「それ故に」という意味で使われる"therefore"にもthereとい「場所」が含まれてますよね。



② 基礎工事

「理由=場所」という概念をもう少し深めてみます。
哲学・数学・物理・化学などの学問は西欧諸国で発達してきました。

つまり、西欧諸国で論理的な考え方が発達してきたということです。

数学においては一つ一つの定義を、化学においては目に見えないものまでも論理で解き明かします。
その論理的思考の基盤にあるのが、理由なわけです。


イメージとしては「基礎工事」です。




基礎工事がしっかりしていなければ、

論理構成というドでかいビルを建てようとしても、

途中で崩れてしまいます。




どんなにいい考えに思えても、

基礎工事となる理由がしっかりしていなければ、

他人の支持を集める前に崩れさってしまうわけですね。




日本語と英語を比べてみると分かるとおり、

英語はルールでガチガチ、つまり論理的ですが、

日本語には意識するほどルールはないですよね。

(ルールがないぶん日本語を学ぶ外国人はけっこー苦労するらしいです。)




③ コペルニクスの地動説

思いつきで、もう一つ。


ご存知のとおり、groundには「大地」という意味があります。

「大地」と「理由」に共通するものが何であるか考えてみると、

どちらも最優先するくらい大事なものなんです。 

15世紀にコペルニクスが地動説を唱えるまでは、天動説が信じられていました。つまり、「大地」が全ての基盤であって、固定されている絶対的な存在だったわけです。

また「理由」も、論理的な思考を行う西欧諸国の人々にとっては、揺るがない(揺らいではいけない)絶対的な真理でなくてはならないはずです。




以上の3点から

なぜgroundが「理由」という意味になるのか、

英語を話す人の頭の中がどうなっているのか、

分かっていただけたでしょうか。

あくまで個人的な考えですが、納得してもらえると嬉しいです。




日本人は、理屈っぽいことを嫌う傾向がある気がしますが、

ただ話をするときも、論理性を意識した方が、

相手に自分の言いたいことが分かってもらえるはずです。

英語を勉強するときも、効率よく学べます。



予告通りと言いますか、全く英文に触れてないので、(もう今日はやる元気ない。。)
解説してほしい方はtwitter,facebookでコメントください。。


では!



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追記

量子化学の教科書の証明に使ってある"where"です


2ページに1個くらいの頻度で出てきます。





2012年7月8日日曜日

1つ単語の意味をじっくりと

以前行ったキノコみたいなことをやろうかなあと思いまして。 

前の記事→「キノコの件(解説編)」 



福岡大学の下線部和訳問題です。

前回は九州大学の問題でmushroomについて考えてみましたが、今回はgroundです。

groundは辞書で引かずにじっくりと意味を考えてみてください。


   There are many different types of place to eat. One important question is who uses different places and how often they go. People behave differently, depending on their social and cultural characteristics. It is true that there are practical restrictions encouraging or restricting the opportunity to eat out. Caring for young children can be a restriction, making it difficult to get out in the evening. In contrast, for people living alone, there are little grounds for devoting the effort to cook an elaborate meal just for one.



今回、 青字にしてあるgroundsにしか触れないつもりですが、

受験生は入試問題として解いてみてもいいんじゃないかと。

解説は来週、14日ごろするつもりです。

協力してくれる方はgroundときいて湧いてくるイメージをコメントなりTwitterなりでおしえてください。

@ShuheiOkazakiつけてつぶやいてくれればOKです。

キノコにくらべてあんまりキャッチーじゃないのが不安。。