2011年11月20日日曜日

昨日は初学会

昨日、熊本ルーテル学院大学で行われた第13回映画英語教育学会にて、
研究発表をさせて頂きました。

学部生は僕だけで、かなり緊張しましたが、
様々な大学や高校の先生方を前に自分の考えを発表できる機会を頂けたので、
本当にありがたかったです。

学会というか、大勢を前にしたプレゼンも初めてだったのですが、
こういうのも楽しいですね。
質疑応答の時間にきちんと質問していただけたのも嬉しかったです。
質問が出なかったら負けだと思っていたので、本当に良かったです。
(質問が出ない=「君の話になんか興味ないから早いとこ終わっちゃって」って意味だと思っています。)

僕は普段から学校嫌い全開で、発表も一般的な英語教育の批判から入りました。
学校の先生方を前に批判しちゃっていいのかと、発表前はほんの少し不安でしたが、
発表が終わった後にコンセプトも褒めていただけたので、
信念が、より確固たる物になったような気がします。
学校嫌いは僕のアイデンティティーです。
学校が嫌いだからこそ、
教育をより良いものにしなきゃいけないと思っているわけです。


他の先生方の発表も興味深いものでした。
中でも熊本大学の小林美代子教授の講演がとてもインスピレーションに富んだもので、
感化される部分が多かったです。

何のために外国語を学ぶのか。
そもそも英語を話すことができるようになる必要はあるのか。

僕は英語を勉強するからといって、話せるようになる必要は無いと思います。
僕が英語を学び、教えるのは、生きていくために必要な思考力を鍛えるためです。
言語である以上、話せるようにならなくてはいけないと思われがちですが、
英語を話さなくちゃいけない日本人ってごく一部ですよね。
別に英語を話さなくても生きていけます。
ただ、頭は使わないと生きていけません。



まあ、とにかく無事終わったし、楽しかったので良かったです。
映画オタクコンテストで2位になって、景品の辞書をもらったりもしました。
映画のワンシーンが流れ、その映画のタイトルを当てるクイズだったのですが、
映画英語教育学会ならではのイベントで、これでだいぶ緊張がほぐれたように思います。

来年8月に大阪で全国大会があるそうなので、 そちらも視野に入れて頑張ります。

では!


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当日撮影していただいた写真を頂いたので追記しておきます。(11/22)



こうして写真をみると反省点がさらにたくさん出てくるので、
撮影していただけるととてもありがたいですね。
自分が発表中の映像も撮っておけばよかったなあと。
反省用にボイスレコーダーで音声は録音してるつもりだったのですが、
なぜか録れていませんでした。残念。。



機材について
プレゼンはiPadのKeynoteを使って行いました。
iPhoneにKeynote Remoteというアプリを入れて遠隔操作しました。
なぜかBluetoothで使えなかったのですが、学内にWiFiがとんでいたので助かりました。
流した映像はhandbreakというソフトを使ってDVDから取り込みました。
普通、著作権的にNGなのですが、こういった学会の発表や公共の教育が目的であればOKらしいです。
塾や予備校、USTREAMでも映画の映像が使えるようになればもっと幅が広がるように思います。









2011年11月18日金曜日

明日は初学会

いよいよ明日が初学会です。

映画英語教育学会の九州支部大会で研究発表をさせていただきます。

スター・ウォーズをネタにして、言いたいこと言ってきます。
 
緊張するけど、ワクワクしてます。

意気込みとか書いてもあれなんで、明日の学会が終わってからここで感想とか雰囲気とか報告させてもらいますね。
 


ところで、STAR WARS といえば最近放送され始めた日清カップヌードルのCM。

ヨーダがフォースの力で巨大なヤカンを回してるあのCMです。





エピソード5のルークに修行をつけているときのシーンの台詞をアレンジしてますね。

"Always in motion is the future.

Believe in your own power you must.

May the force be with Japan."


未来は絶えず ゆれうごく
だからこそ 己の力を信じるのだ
日本のみなさん フォースと共にあらんことを


アツいCMですね。

好きです。こういうの。




CMの話は置いといて、英語の話です。

お気づきの方もいるかもしれませんが、ヨーダの話し方って独特ですよね。

ほとんどの台詞を倒置を使って話しています。

倒置とは、本来の英語の語順を変えて、言いたいことを強調するときに使われます。



英語は語順で意味が決まると言ってもいいくらい、語順が大事な言語です。

(学校で文型って習いましたよね。文型も語順で意味が決まることを示しているのですが、学校ではそこまで教えてくれません。) 


その語順をあえて崩すことで、言葉に気持ちと説得力をのせています。

日本語でも気持ちがこもってくると、言いたいことを先に言っちゃったり、前置きをつけたりしますよね。


1文目の "Always in motion is the future. も本来は

The future is always in motion. となります。
(細かいことを言うとSVM→MVSの倒置です。)


2文目の "Believe in your own power you must." は本来は

You must believe in your own power. という語順です。
(SVO→OSVの倒置です。)


映画の中では、この話し方がヨーダのキャラクターを特徴付けています。

ヨーダの話に長老的な説得力があるのも倒置を豊富に用いた表現のおかげなんですね。

このあたりの話も研究発表してみたいけど、もう誰かしてそうだなあ。


では、明日も頑張ってきます。

2011年11月12日土曜日

講師のあり方

生徒に「勉強しろ」っていう割に、
自分は全然勉強してないって先生があまりにも多いように感じます。

そんなんじゃ生徒は勉強しません。

講師なら、勉強量で生徒に負けちゃだめです。絶対に。

「勉強は学生の間だけすればいい」
こんな風に考えてる人ってけっこう多いんじゃないでしょうか。

大人になればなるほど、人って勉強しなくなっちゃいますよね。
僕の周りでもちゃんと勉強してる大人ってすごく限られてるように思います。

学校で授業を受けていて、「この先生すごい勉強してるなー」
って感じたこと、ありますか?

残念ながら、めったにいないんじゃないかと思います。

僕が小さい頃からずっと抱いてる大人のイメージは、
「仕事が終わったら飲みに行って遊んでる」
そんなイメージです。

僕はまだ学生ですが、そこそこ大人になって周りを見渡すと、
やっぱりそんな大人が多いんですよね。


親が子どもに「勉強しろ」っていうときも同じです。
こういうときってたいてい子どもは反抗しますよね。

反抗する子どもに対して親は決まってこう言うんです。
「自分が学生のころは勉強してた」

子どもからすれば、
「今はしてないの?」「大人になったら勉強しなくていいの?」
って感じです。

そんな親の言うことなんか聞いてたまるかって感じるのは当然ですよね。


日常生活で、誰かに「頑張れ」って言うときも同じです。
明らかに頑張ってない人に「頑張れ」って言われても、
全然頑張れないですよね。

努力をしてない人間が、誰かに努力させることは不可能です。

頑張ってない人間には、誰かに「頑張れ」っていう資格なんて無いんです。


生徒に「勉強しろ」って言う前に、
自分がちゃんと勉強できてるか、考えてみてください。

「仕事があるから時間が無い」「授業があるから時間が無い」
そんなのは甘えです。

生徒だって、勉強以外にもしなくちゃいけないことが山ほどあるんです。


大人なら、
今まで生きてきた経験から、
時間が無くても効率よく勉強できる方法を知っているでしょう。

勉強してる大人はかっこいいですよ。

2011年11月5日土曜日

V for Vendetta

11月5日になるとこの映画を思い出します。

"Remember, remember the fifth of November
Gunpowder, treason and plot
I see no reason why gunpowder treason
Should ever be forgot"

1605年の11月5日にイギリスで起きた火薬陰謀事件に言及した映画です。
映画では、この事件の首謀者であるガイ・フォークスのマスクを主人公の"V"がかぶっています。(このマスク、特に使い道はないですが、買っちゃおうかと思ってます。)


原作はアメコミの「V・フォー・ヴェンデッタ」。
製作、脚本は「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟。

主人公、Vの中の人は「マトリックス」のエージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウィーヴィングです。
映画の中では本人の顔は一切出てきませんが、この映画で一気にヒューゴ・ウィーヴィングのファンになりました。

独裁政権と化した近未来のイギリスを舞台に、アナーキズム満載のヒーロー"V"が国民の自由を取り戻す為に戦います。

とても知的でスタイリッシュな映画です。

好きなシーンが多い映画ですが、ネタバレを極力避けるために、登場シーンの自己紹介スピーチだけを紹介したいと思います。

"Voila! In view, a humble vaudevillian veteran,
cast vicariously as both victim and villain by the vicissitudes of Fate.
This visage, no mere veneer of vanity, is a vestige of the vox populi,
now vacant, vanished.
However, this valorous visitation of a by-gone vexation, now stands vivified,
and has vowed to vanquish these venal and virulent vermin vanguarding vice and vouchsafing the violent, vicious and voracious violation of volition.
The only verdict is vengeance; a vendetta, held as a votive, not in vain,
for the value and veracity of such shall one day vindicate the vigilant and the virtuous.
 
Verily, this vichyssoise of verbiage veers most verbose so let me simply add
that it is my very good honor to meet you and you may call me V" 

"V"から始まる単語を大量かつ巧みに使ったスピーチです。
韻を踏みまくっています。
日本語字幕で見てしまうと台無しになってしまいますね。
言っている内容もかっこいいです。

ちなみに日本語字幕ではこんな感じです。

「では!ご覧の姿は道化師のもの。時に弱き物を、また、時に悪しき物を演じることも。
仮面はただの虚飾にあらず。もはや素顔をさらして歩ける世界ではないゆえだ。
しかし、この厄介者が再び姿を現したのは、世の悪を正すため、この腐った世界にうごめくウジ虫を掃除する、そのために。
そう、これは "血の復讐(ヴェンデッタ)" だ。復讐の誓いは今も生きている。悪を断ち切り、自由をもたらすために。

少々長い自己紹介になったようだ。要するに、簡単に"V"と呼んでいただければ結構だ。」


要旨は伝わりますが、日本語字幕には限界がありますよね。(Vから始まる単語なんてこんなに知らないので僕も調べないと意味は分からなかったですが。 )

動画は埋め込みができなかったのでこちらからご覧ください。

「世の悪を排除し、自由を」
 この映画の理念を僕なりに解釈して、英語教育に置き換えると、
「荒んだ今の教育を破壊・再構築して、よりよい世の中を」
って感じになります。
ちょっと排他的な感じがしますが、ときにこういう考えも必要だと思っています。