2011年7月28日木曜日

Black Math

今日は僕の好きなバンドのThe White Stripesの歌詞の一部を引用します。

"Listen master can I ask you a question
Is it the fingers, or the brain
that you're teaching this lesson?
Maybe I'll put my love on ice
And teach myself, maybe that'll be nice"

"先生、質問してもいいですか?
先生は脳に教えてるんですか、
それとも指に教えてるんですか?
たぶん僕は情熱を失って自分で学ぶだろう
たぶんその方がいい"

Black Mathという曲なんですが、文法とか表現の話はおいといて、
「先生は脳に教えてるんですか、それとも指に教えてるんですか?」
ってなかなかの皮肉ですよね。

指に教えるというのは、作業を強いるような授業のことです。
以前僕が働いている塾の生徒が日本史の宿題をしているのが目に入ったんですが、
その子は穴埋め問題の答えをひたすら教科書から探して、何時間もかけて解答欄を埋めていました。
こういうタイプの宿題って珍しくないですよね。
試しにその子がやってたページから口頭で問題を出してみたんですが、答えられませんでした。
日本史は覚えることが多いので、ある程度の作業は仕方が無いことは分かっていますが、
僕はこの手の作業に何の意味も感じません。
勉強しているように見えて全く頭を使っていないですよね。

きっとこの宿題を出した先生は授業中も、教科書に書いてある内容をただ読み聞かせてるだけなんじゃないかと思います。
教科書の内容をなんとなくまとめて、板書して、それを生徒に書き取らせるわけです。
指に教えてるって表現がぴったりですよね。

僕が学校で受けてきた授業も指に教えるような授業ばかりでした。
なんの面白みもなく、想像力を掻き立てることもない授業です。
生徒が学ばなきゃならないのは、指の使い方ではなく、頭の使い方です。

生徒に頭の使い方を教えられるのは、頭を使ってる大人だけです。
教師という職につきながら学ぶことをやめてしまった大人は論外ですが、
学び続けているように見える教師の中にも、頭を使うことをやめてしまっている人が多いように感じます。
知識が増えれば増えるほど、論理的に考えることを放棄してしまっているわけです。
教師が教える際に、知識の量や質にはあまり価値がないように思います。
必要な知識は教科書に書いてありますし、ちょっと細かいこともすぐ調べられますしね。

結局世間に必要なのは指に教える先生じゃなく、脳に教えることができる先生、
つまり、頭の使い方、論理的思考の過程を教えることができる先生なわけです。

なんてことをThe White Stripesの曲を聞きながら考えるのでした。


The White Stripes / Black Math

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